瀬戸内海を望む豊島唐櫃(からと)の小高い丘に建設されるアーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による「豊島美術館」。
休耕田となっていた棚田を地元住民とともに再生させ、その広大な敷地の一角に、水滴のような形をした建物が据えられました。
広さ40×60m、最高高さ4.5mの空間に柱が1本もないコンクリート・シェル構造で、天井にある2箇所の開口部から、周囲の風、音、光を内部に直接取り込み、自然と建物が呼応する有機的な空間です。
内部空間では、一日を通して「泉」が誕生します。その風景は、季節の移り変わりや時間の流れとともに、無限の表情を伝えます。
ベネッセアートサイト直島 HPより引用
~~~
初めて訪れたのは、2016年の3月でした。と言っても、まだこの1度きりしか行けてないのですが…
この年はちょうど瀬戸内国際芸術祭の年で、多くの人が島を訪れていました。
もちろん島に来ているほとんどの人が「豊島美術館」を目的にしていて、美術館へ延びる道には多くの外国人観光客もいました。
受付から美術館入口へのアプローチはとても長く、林の中の整備された道を景色を楽しみながら進みます。
入口手前に係りの方が待っており、靴を脱ぐようにアナウンスされます。
中は撮影がNGなのでカメラをしまいます。
そして、少し進むとニョキっと突き出た小さい入口があり、中に入ります。
感想としては、言葉にするのが難しいですが(語彙力も備わっていないし)、ずっとそこに居たくなるような空間でした。
3次元に打たれたコンクリートは、とても柔らかい室内空間を形成しており、穴から入ってくる光や風はとても心地よく、人工物の中にいることを忘れさせるほどでした。
また、室内にある内藤礼氏による作品『母体』も印象的です。
あるところから湧いてくる水滴がたくさん集まって徐々に水たまりを広げていき、撥水加工されている床の勾配によって流れ、最後は別の穴に帰っていきます。
ずっと見ていられます。
初めて訪れた日からもう3年。
そろそろ、また行きたいな。